危険なギャンブル

ギャンブル依存症録

今普段生活している中で出来るギャンブル。公営ギャンブルと街のパチンコスロット。それでも十分危ないギャンブルだとは思う。だが、この世にはもっと危険なギャンブルが多く存在する。この後の話は念の為一部フィクションと捉えてもらえるとありがたい。アミューズメントである。

都心部を歩いていると

「ギャンブルどうですか?」などの声を聞いた事がある人はいると思う。声のかけ主はキャッチ。こいつ等はいわゆる「裏のギャンブル」への勧誘を行う奴ら。こいつ等の案内するところは「インターネット型カジノ」「店舗型カジノ」「裏スロット」が大半である。

僕も声をかけられた事はあるがついて行った事はない。答えは怖いからだ。

どこに連れて行かれるかわからないってのもそうだが、そもそも勝ったりして支払われるのかわからないのでついて行く事は無かった。

だが紹介の場合は違った。そして最悪な紹介を受けたと今でも思っている。

紹介で行ったところは都内某所の雑居ビル。外見も普通のビルにインターフォンだけ付いている。そして中に入ると漫画喫茶のようになっていた。各一人に一台パソコンが。そう、通称「インカジ」である。店員らしき人間に直接お金を渡す。そうするとパソコン上で開いているサイトにクレジットが追加される。

初めての入金は5万。

というか一番最初は怖くてこれ以上入れられなかった。知り合いと一緒だったから気が大きくなって5万も入れたが、普通なら初っ端からこんなに入れない。

トランプゲームをやるように誘われたが、僕はトランプのギャンブルが好きじゃない。バカラにポーカー、ブラックジャック。勝っても2倍のギャンブルは好きじゃないってのもあったが、そもそも下手くそなのである。弱い。だからやらなかった。

なのでこういう場所には無縁かと思ってたんですが、スロットみたいのもあるよと。普段やっていた日本のスロットとは違ってアメリカや海外等で主流の「フリースピン」タイプのもの。

元々あんまり興味は無かったのだが、話を聞いて目が眩んでしまった。

大きな当たりを引いた時、掛け金の何千倍という世界で、最初に入れた5万円が10倍、100倍も夢じゃないと。そして確かにその履歴のような写真を見せられた。

最初のスロットデビュー、訳もわからないままイルカの書かれたスロットを回し、6万勝った。ビギナーズラックだ。

この日はそれで切り上げた。というより、初めてのインカジ。その後から数年は行かなかった。というより行き方もわからなかったし入り方も覚えてなかったんで。そして市街地にはそんなに用がなかった。


そして数年後に・・・

少しだけした良い思いを抱え数年後。久々に誘われた。行ってしまった。というよりはこの時は何も考えてなかった。あまりお金もなかったし、インカジに興味が無かったので。

行く度にこの時は1万などをかけて遊んでいた。この時も、もちろんスロットだ。

そこからよく行くようになってしまった。前の記事でも書いているが、基本的に掛け元は大きくなっていく。最初は五万無くなるのに恐怖するのに、一度でも大きく勝つと「それだけ勝てるんだ、それだけ戻ってくるんだ」って頭が覚えてしまって負けても取り返せる可能性にも懸けてしまう。

正直、この時は環境も良くなかった。

仕事して終わったらすぐにギャンブル。常にギャンブル。夜から朝までやる事も。そんな生活がずっと続いていた。

そうすると感覚はさらにおかしくなって、徐々に徐々におかしな事になっていく。

この時、歩合制の仕事でそこそこ良い金額を稼げる時があった。

そのお金を貰っても全部ギャンブル。

そして、ここからが本当に最悪な人生の始まり。

最悪な悪循環

まず、ギャンブルをするために借金をした。ここでの借金は、人や金融機関ではなく、持っているものを質屋に入れた。この時持っていた渾身の時計だ。今も入れっぱなしである。

そこそこ大きな金額なので、一度入れてしまうとほとんど取り出せない。無理だ。

だがそれを手元にしてギャンブルに使ってしまった。そのためにそうしてしまったのだ。

勝つ時もあり、良い気分で余裕のある日を過ごす事もあったが、それはほんの一瞬だ。1週間で大幅に収支が変わる生活を送っていた。この感覚を抜かすのが本当に大変なのである。

まずは手持ち10万ほどから月曜日に60万ほど勝つ。これは本当に大きい。遊ぶお金から何から色々工面できたのだ。だがギャンブル依存症は手元に現金を残す生活をする。なぜかというと「そのお金でギャンブルする」為である。

60万かって70万持っていてもそれを貯金したりする事はない。そのお金を支払に当てたりする事も少ない。カードがあればまずはそれから使う。

そして現金にしてそれでギャンブルをする。酷い話だ。

だがこれが普通だった。

そして勝った2日後、酷い時には翌日には無くなっている。ギャンブルで。ここで一番重要なのが、この時いくら負けるか、だ。

例えばだけど、ここで勝ってった分だけ負けるのは良い方だ。まぁそれでも何の意味も無いのだが。

だが非常にタチが悪いのは、「先日の勝ちも負け、更にその勝ち分以上に負けること。」

これが自分では本当に抑制のできない状態になっている。だからキツイ。

最後、自分は本当に負け続けてちょっとも勝つ事は無かったが、このギャンブルの良く出来ている所は「道中で少し勝つ&元を取らせる」である。ですが何十万も使って、何時間もかけて、ようやく少しプラスか収支0になって。そんなのでやめられないのである。その考え自体が根本「負ける人」で僕自身が「ギャンブル下手な人」なのかもしれないが、それが「ギャンブル依存症」だとも思っている。

ですから、ギャンブル依存症の人はみんな僕と同じだとも思っている。

この生活を何年もしていた。最後の最後、完全に破綻して地に落ちるまでこれを続けてしまっていた。今でも大きく後悔しているし、2度と体験したく無い感情である。自分が悪いのに、お金や環境、色々と関係の無いものまで全部恨むようになる。しかも、完全な逆恨み。自業自得なのだから。

この生活の時、僕が何を思って何をしていたか。

もう少し皆さんにお話ししていきます。

最後の最後の破滅する瞬間のお話までしていきますから、反面教師にしていただければと。エンタメとして捉えてもらっても構いません。

続く


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